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『監獄のお姫様』豆の上に寝たお姫様はそんなんじゃ無い!

こんにちは。かもめです。

 

監獄のお姫様 最終回

監獄のお姫様の最終回を観終わりました。
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ネタバレと言えばネタバレなのでまだ観ていない方はご注意下さい。

 

ユキの最期の叫び

財テク菅野美穂)がユキ(雛形あきこ)になりきって崖の上でのやりとりをしていた時。

ユキは「姫(夏帆)と刺し違えるくらいのつもりで吾郎(伊勢谷友介)と姫に会いに来たがその気がなくなってしまった。
姫はポキっと折れてしまいそうな華奢な身体で、常に誰かに守られてきた、綺麗な道を作ってもらって生きてきた人間だ。
童話の、何十枚も重ねられた布団の上で一晩寝て、「昨晩はよく眠れましたか?」と人に聞かれて「布団の1番下に豆が挟まっていたので眠れませんでしたわ」と言ったお姫様なのよ!
私(ユキ)は廃虚のようなホテルのセメントのようなベッドで老犬のようなジジイ達に雑に抱かれてきたわ!
あんた(吾郎)は一生あのお姫様のお世話をし続けるのよ!お似合いね!チビ社長‼︎

大体こんな感じだったと思います。

この豆に気づいたお姫様の話は、アンデルセン童話の『えんどう豆の上に寝たお姫様』です。

豆の上に寝たお姫様への憧れ

この話は小学生の低学年の頃に読んで、印象に残っていました。
私がが引っかかったのは、上の赤字の部分です。
実は、私が子供の頃に憧れていたお姫様像は、シンデレラでもベルでもなくこの豆の上に寝たお姫様なのです。
でも監獄のお姫様では豆の上に寝たお姫様はなんか嫌な感じでした。
沢山重ねて敷いてもらった布団に豆が1粒挟まっていたのを咎める様な言い方。
まあユキからしたら姫は吾郎を取った嫌な女だからそうなるのも当たり前ですよね。

でも、私が憧れたお姫様ってどんなだっけ?
ドラマでの言われように違和感はあったけど、具体的にどこが違うと言われると、まあ大体合ってるしなあ…と思い、ウイキペディアで調べました。

あるところに本当のお姫様をお妃に迎え入れたいと考えていた王子様がいた。王子様は世界中をまわって本当のお姫様を探したが、何かしらよくないところがあって本当かどうか疑わしいお姫様しか見つからず、王子様は失望した。ある嵐の晩、ひとりのお姫様がお城にやってきた。お姫様は雨でびしょぬれであったが、自分は本当のお姫様だと言った。王妃は試しにベッドの上に一粒のエンドウ豆を置き、その上に敷布団を二十枚敷き、さらにやわらかい羽布団も二十枚重ねた。お姫様はその上で寝ることになった。
朝になり、城の者が寝心地はいかがでしたかとお姫様に聞くと、お姫様はなにか固いものがベッドの中に入っていたため体中に跡が付いてしまい眠れなかったと答えた。二十枚の敷布団を敷きその上に二十枚のやわらかい羽根布団を重ねてもエンドウ豆が体にこたえるというほど感じやすい人は本当のお姫様に違いないということで、王子様はこのお姫様をお妃に迎え入れた。
ウィキペディア えんどう豆の上に寝たお姫様より)

 

内面から滲み出るお姫様

そうそう、ドラマでは豆がたまたま挟まってたのか誰かが入れたのか言及されませんでしたが、童話では王妃が入れたんですよね!
本当の姫か試す為に。
そして姫はびしょ濡れで姫とは思えない格好だったけど、身なりではなく中身(育ち?)で姫であることを証明しました。

これ!
ここが子供の頃の私の憧れポイントでした。
服装が豪華ではなくても、凛とした佇まいや気品溢れる仕草などで、周りが放っておかない、放っておけない女性。
当時もう1人憧れていたのは、小公女セーラです。
大体一緒ですね…。
小公女セーラもお金持ちのお嬢様だったけど父親が亡くなると同時に一文無しになり、在籍していた学院で使用人として働かされることになり、元クラスメイトや使用人仲間からもいじめられます。
文無しで身なりは使用人以下にまで落とされても、周りから慕われ一部の人間に嫉妬されるセーラ。
高校生になって冬に黒タイツを履いた時は「セーラみたい!」と内心ウキウキしました。

 

姫はやっぱり豆の上に寝たお姫様

『監獄のお姫様』の姫は、刑務所の中で全員同じ格好をしていても姫姫と慕われる(お節介を焼かれる)ような人でした。

ユキが言ったえんどう豆の上に寝たお姫様には「ん?」と思ったけど、原作のあらすじを見ると正しく「姫」は「えんどう豆の上に寝たお姫様」でした!

えんどう豆の上に寝たお姫様と小公女セーラに憧れた少女だった私は、すっかり違いのわからないおばさんになりつつあります…